本当は走り慣れた秩父路や道志などを走りたかっのだけれども、前日に降雪があったこともあり、雪の心配のないワインディングを求めてアクアライン経由で房総に遊びに行った。
まずエンジンを掛けて感じるのは綺麗に抑えられたディーゼルっぽさ。アイドリング中もディーゼルディーゼルしていないのがいい。もちろん音の傾向はディーゼルだけれども、振動やノイズは「少ない」。
そして走りだす。
一昨々年の夏にヨーロッパでパルトネールのディーゼルで一週間走りまくった以来のディーゼル。あの時はマニュアルだったので、はじめてオートマのディーゼルに乗ることになる。
パルトネールは本当にプレーンなディーゼルだったので、1.6lの割にものすごく下のトルクが強いという印象があったけれども、CX-5はちょい踏み程度ではトルクが溢れまくるようなこともなく、ガソリン車に慣れたドライバーの意図になるべく沿ってくれるようなセッティングになっているのが印象的だ。しかし、少し踏み増しするととても頼もしいトルクが。車重のことも忘れて純粋にいい気持ち。さすがマツダ、味付け能力には国内他社の追随を許さない。
平日午前の都内を下道で川崎まで向かう。普段囲まれ感の強いキャビンのGHインプに乗っている事もあって、目線の高く開放感のあるキャビンは新鮮。しかし、アクセラやデミオでマツダの乗用車の感覚に慣れている人にはそれほど違和感がなく運転できる視界の取れ方にも感じた。良くも悪くもSUV感は目線の高さ以外はそんなにない。
目線が高いというだけで少しエラくなったような気がしてしまうので、マナーがあんまりよくないSUVが多い理由もうなずける笑。
車幅がそれなりにあるのでバスやトラックをパスするときには車体が大きく感じる。都内はやはり1750ぐらいがジャストサイズな気がする。
アクアラインに乗って房総へ。
高速のインターチェンジでタイミングを見計らいマニュアルモードで加速。エンジンをぶん回してもトルクは上がらない。ディーゼルなので当たり前である。普段ショートストロークのクルマに乗っているので、高回転域の回した分だけアドレナリンがドバドバ来る感じがないのはやはり寂しい。ディーゼルだからね。うん。
高速巡航は安定の一言。まっすぐきちんと走るし、レーンチェンジもかっちり決まる。いいシャシーだ。乗り心地も日本の道路水準ではなんの不満もない。きっと日本の高速では不足な場面はない。
アクアラインを降りて田舎のワインディングへ。
トルクがモリモリ出るので上りも苦しげもなく走る。ロールもダイブも少ないので、重心の高さはあまり気にならない。シャシーががっちりとしているので、普通に走っている分にはまず気むずかしい動きはしない。
しかし、下りは車重の重さと重心の高さ、エンジンブレーキ違和感によって少しだけ怖い。ブレーキはしっかり効くので不安はないのだけど、軽い車になれているとついつい踏みが足りなくなる。重心が高いので、コーナーでアクセルを開けて脱出しようとしてもイマイチ思った方には走って行かず、結局ステアリングでそれなりに補ってあげる必要がある。これはエンジンの重いSUVのCX-5ならしかたのないことだ。普段下りではマニュアルモードで走ることも多く、今回も癖でエンジンブレーキを多用して下ろうとしてしまったが、回転が増しても音が大きくなるばかりでエンジンブレーキ自体はさほど強くならない。ディーゼルなので当たり前である。そこの感覚に慣れないとディーゼルは怖いと感じてしまうのかもしれない。総じて言うならこのクルマは慣れるまでマニュアルモードは使うべきではないかもしれない。僕はまだディーゼルのトルクやエンジンブレーキをコンピュータより上手に操れない。
あとは、車体の大きさ。ブラインドカーブの先に急な狭窄区間が現れるようなワインディングを走っていると、とっさの幅寄せとかの時に車体の大きさを感じる。慣れれば問題ないのだろうけど、やはり少し大きい。
上総亀山の湖水亭 嵯峨和さんでご飯を食べて、温泉に入る。お食事料金に温泉も含まれているのでお得感がすごい。
料理と温泉を満喫した後は太平洋を見て帰る。
帰りは都内を首都高で。名物の長い長いジョイント金具でも車体が全く乱れない。FFのくせに電子制御が素晴らしく、ここは賞賛に値する。
昼前から遅い夕方にかけていろいろな景色を見ながら過ごしたいい1日だった。
燃費は16km/l前後。悪くない。都内のストップアンドゴーと、ワインディングと、アクアラインの巡航を合わせてこれなので、それなりにいいといえる。うちのインプだと同じコースで走ると13km/lぐらいかな。
ちなみに、帰りに都心のスタンドで給油をしたら軽油なのに何故か155円/lも取られたのでお得感は大分減衰しました。都心のスタンドはあんまりトラックとかが来ないからなのかね。
1日乗って疲労は少なめ。アクセラで感じたシートの違和感もなく、個人的にはすごく身体にばっちりときたシートだったといえる。ただ、ハイトアジャスターしかついていないシートはペダルと足の距離を合わせづらく、そこはちょっとつらい。結構いい値段するクルマなんだし、10wayパワーシートぐらいつけてもいい。テレスコがついているからステアリングは適正位置がすぐに出る。
総じて言うなら極めてよく出来たクルマでした。SUVの気持ちよさと、乗用車の手軽さを併せ持った上で、パワーや燃費というディーゼルのアドバンテージを最大限活かしているという意味で、本当に意欲作。
荷室もデカイし、居住性もいい。シャシーもしっかりしているので常に安心感もある。
ただ、重心の高さや車重の重さはどうしても気になるとえ言えば気になる。これまで重心が低くてピタッと曲がるクルマに乗っている人には少し不満が残るような感じかもしれない。
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