まだ薄暗い中夜行列車は麗江に近づく。車窓からは薄くもやのかかった山々が見える。
同席の大学生たちにお別れをした後駅に降り立つ。できたばかりの駅はいかにも中国の新しい駅といった風情。どうやら麗江に至る鉄路も2009年にできたばかりのものなのだとか。
麗江は駅が市街と離れているのでタクシーで中心まで向かう。駅から市街まではのどかな風景が広がる。確かに田舎の小さな都市に来ているのだという実感が湧いてくる。
タクシーの車窓からは山の輪郭が綺麗に見える。
古城(中国の旧市街地はこう呼ばれることが多いそうだ)の入り口でタクシーを降り、本日の宿であるユースへ向かう。ユースも古城のに溶け込んだ造り。
チェックインをしようとしたら二人用部屋がいっぱいのようなのでしばらくロビーで待つ。
しばらくのゴタゴタの後(前に泊まっていた香港の若者が宿泊料でゴネてたり、ツアーに参加しないかと熱心に勧誘されたり)街に歩き出す。朝のもやのかかった景色とはまた別の鮮やかな色味の麗江古城がそこにはあった。
この日は玉龍雪山に向かおうということでガイドブックにあった「7路」バスに乗るために新市街地のバスターミナルまで歩く。「7路」の大きな看板と、行き先表示板を掲げたバンが止まっているのを見つけ、話を聞けば「玉龍雪山までは15元だが、満員に為らないと発車しない。急ぎなら包车(チャーター)をしてくれ」と言われた。数分待っても人が来ないので包车することに。。。
ちなみにその日の夜に先にあった人民広場まで歩いたところ中型バスのたくさん停まっている駐車場が。。。。そして、そこにも朝見た「7路」の同じ看板が。。。大きなバスのほうが本物で、僕らが最初に見つけたのは完全に偽バスでした。。。しかし、全く同じデザインの看板を用意するとは何事か。。。
してやられたことも知らず包车した中国製の越野车(野を超えゆく車→オフロードカー)で玉龍雪山へ向かう。ドライバーは途中止まって酸素ボンベのお店で酸素ボンベを買わせたりとまあ手馴れている。
何もないただただ雄大な景色の中を走っていく。ドライバー曰く「日本の車いいよね。欲しい」とのこと。僕らの中国語の発音があまり良くないこともあり、そんな簡単なやり取り以外の確実性の求められるやり取りはすべて筆談で行おうとするドライバー。ちゃんとしっかり説明してくれたりするのは非常にありがたいが、まあ、マメな人である。
一時間ぐらい走って入り口まで着き、そこからエリア内バスでロープウェイ乗り場まで行く。
ロープウェイに乗ると一気に海抜4506mの世界へ。
あいにく曇っていてなにも見えませんでしたが、空気が薄い!寒い!
せっかくなので遊歩道の端っこまで歩いて行く事にする。
途中ハルビンから来た女の子たちに絡まれ、一緒にワイワイと登る事に。
ものすごい勢いではしゃいで、苦しくなったらボンベを吸うといったパワフルっぷりには脱帽。
登った先は海抜4680m。登っただけで息が切れる。酸素ボンベ缶一つで登っていい高さではないですよ。。。
ガスが晴れてきて、少しずつ山体が見える様になった。目の前には氷河が広がる。話によると北半球で最も南にある氷河なのだとか。そして、こんな高さまでロープウェイが来ているにもかかわらず、法律で禁じられているため玉龍雪山の最高峰は未だ未踏峰なのだとか。とても不思議な山である。
山から降り、バスに乗ると次は青い湖に降ろされる。玉龍雪山から流れて来た水で青くなっているんだとか。
中国では花嫁写真の撮影が盛ん。風光明媚な場所だと必ずと言っていいほどドレスを着た女の人と、カメラを持った撮影隊が歩いている。
ドレスの下がジーンズとスニーカーなのはさすが中国。
景色を存分に堪能した後、ドライバーのお兄さんに電話をして迎えに来てもらう。景色の良い所で車を止めてもらったりしながらゆっくりと古城へ戻る。聞けば15年も運転手をしているそうだ。いい人だった。思えば結構わがままも聞いてもらったし、包车も悪くなかったかも。
古城に戻り、散歩する。建物が密集し、いたるところに水路が流れている。茶馬古道の中で発展した麗江の街は文化的に豊かな雰囲気を持っていた。
新市街のお店で夕食を食べた後、古城を散歩する。夜も昼に負けず劣らず人であふれている麗江の街。
いろいろなバーやカフェで行われているライブの音が街中のいたるところから聴こえてくる。水路では灯籠のようなものを流したりしている人の姿も多く見られた。
広場に行けば中国の夜の広場でよく見られるゲリラダンスが。
麗江は中国らしいところと、中国にはなかなかない洗練が見られた不思議な街だ。
3日目終わり。
2012年9月29日土曜日
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿