2009年9月26日土曜日

人が手放した土地へ

今日は、サークルの人々と奥多摩にある廃村「峰」に行ってきた。
家から青梅まで自走。そこで一団と合流し、鳩ノ巣まで走る。
鳩ノ巣からは山道に入るので、MTBの人以外は自転車をおいて歩きで上る。
MTBの人も担いで上るのだが・・・・。
ランというより登山。


村の入り口近く。この看板もきっと人が住んでいた時代のものだろう。

村に近づくにつれて人工物が増えてくる。
バケツが無造作に転がっていた。
近くには電柱も倒れていた。

貯水槽か、コンクリート製の箱がところどころにあった。

峰の集落では風化が進んでおり、この写真の家はその中ではまだ原形をとどめている部類のようだ。
他の人の訪問記ではこの家がまだ立っているものが多いので、ここ数年でも確実に変化はおきているのだろう。

ビンや缶などの容器がかなりの数転がっていた。

相当風化した自転車も置いてあった。
綺麗なホリゾンタルの実用車。

割れたレコード。レーベルは見れなかった。

ビニールボールだろうか?
風化し、森に覆われて薄暗い集落の中は極めて彩度の薄い世界。
その中でひとつだけ目をひくピンクのオブジェクトが僕の目を捕らえた。
ビニールはなかなか自然に帰らない。
プリントに時代を感じる。

農薬か何かの看板。


もともと人の生活があった峰の集落。
探訪には手放され風化したとはいえ、人の家を覗いているような後ろめたさが常に付きまとっていた。
ただ、不思議にも恐怖や不気味さは感じなかった。
そこに生活の痕跡は生々しく残されているのに。

人の営みの跡が静かに自然に還って行く姿は、なぜかあたたかさや妙な安心感を帯びていた。

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